新聞奨学生について

新聞奨学生は辞めておけ!新聞奨学生が語る悲惨な現状とリアルな実体験を書きます。

新聞紙がポストにはまっている
新聞紙がポストにはまっている

こんにちは、しょうです。

突然ですが、新聞奨学生という言葉を聞いたことがありますか?

今回は元新聞奨学生がこの制度について語っていこうと思います。

ちなみに私は二年間の新聞奨学生をなんとか貫徹しました。

新聞奨学生とは?

新聞紙
4年間コース
4年制の大学・専門学校
最大 500万円
借りない場合 (240万円)
最大 360万円
借りない場合 (144万円)
3年間コース
3年制の専門学校
最大 360万円
借りない場合 (180万円)
最大 270万円
借りない場合 (108万円)
2年間コース
2年制の短大・専門学校
最大 250万円
借りない場合 (120万円)
最大 180万円
借りない場合 (72万円)
1年間コース
1年制の専門学校・予備校
最大 110万円
借りない場合 (60万円)
最大 90万円
借りない場合 (36万円)

そもそも新聞奨学生とは、学費を新聞社が負担してくれる代わりに新聞配達を行う仕組みです。つまり、学費を支払うことなく専門学校や大学に行けるんです。しかも寮などもあり住居費もかかりません。それに加えてお給料もしっかりと発生します。どうですか?素晴らしい制度ですよね?

この説明だけだと多くの方が「最高じゃん!」と思うかもしれません。

ただ、現状はそんなに甘くはないです。

ちなみに、新聞奨学生と言っても毎日新聞、読売新聞、日経新聞、産経新聞など様々な奨学会があります。

どこを選ぶのかにもよりますが、もし選ぶのであれば「日経新聞」をお勧めします。

なぜ日経新聞をお勧めするかというと最も学生が多く、住む場所も新しいところが多いからです。

ただ、私の場合は学校の都合もあり、夕刊配達が無い産経新聞奨学会を選ぶことになりました。

 

新聞奨学生の一日

口元を隠す男性

1時50分 起床 

新聞奨学生の1日は早いです。真夜中の時間帯に起きて配達の準備へと向かいます。

2時10分 新聞到着・チラシ入れ

新聞がトラックで運ばれてきます。荷下ろししてから各自チラシを新聞紙に入れる作業に入ります。

2時30分 配達開始

チラシを詰め終えるといよいよ配達開始です。

私は原付で配ってるのですが、部数的には合計で300部ほどです。

メインの新聞だけではなく、スポーツ新聞など約5種類ほどあるので間違えずに新聞を投函しなくてはなりません。

また、雨が降っている時などはビニールに新聞紙を詰め込む作業だったりあるので配達開始が30分ほど遅れる場合があります。

5時30分 配達終了

慣れてくると大体この時間帯で終了します。

5時40分 仮眠

直ぐに自分の部屋に行き仮眠します。

7時 起床 学校の準備 朝食

少し仮眠をとってから起床し学校の準備をします。

シャワーや洗面所などは全て共同なので、空いている時間帯を狙って浴びるようにしています。

8時 学校へ出発

18時 帰宅

私は専門学校へ通っていたため、授業も5限までビッシリありました。それに加えて課題もあるので、自分の家ではなるべくしないように学校で終わらせると毎回この時間帯になります。

22時〜23時 就寝

 

これが大体の流れなのですが、月末になると集金が始まります。

新聞奨学生のメリット・デメリット

メリット

・基本お金の心配をしなくて良い

これは非常にありがたいなぁって思いました。学校に通うだけで数百万と学費がかかってしまうので、社会人になっても借金というのが無いのはよかったです。

・就活で推薦状をもらえる

就活の際に奨学生の人は推薦状をもらうことができ企業に提出する事ができます。

ただ、これなんですけどあまり効果があるとは言えませんでしたね笑

実際に人事の方は「新聞奨学生って何?」って人が多く意味なかったです。

メリットとしては本当にこれくらいしか無いですね笑

デメリット

・生活リズムが不規則

みんなが寝ている時間に起きて仕事をしているわけですから生活が非常に不規則になります。

また、睡眠時間も平均として3〜4時間でした。なので学校では本当に眠かったり遅刻しそうになる時が多々ありました。

また、友人から遊びに誘われても集金などの業務があったりするのでなかなか出かけることができなかったりするのも辛かったですね。

人によっては疎外感を感じる人も多いようです。

 

・生活環境が悪い

これは私に限った話かもしれないのですが、生活する上での環境がめちゃくちゃ悪かったです。

まずは私の部屋は5階だったのですが、もちろん階段で上り下りしなくてはなりません。

また、部屋が4.5畳くらいしかなくエアコンが置いてなかったのです。

夏はそりゃ地獄でした。扇風機をいくら使っても熱風で部屋の気温はもはや外にいる時と同じ状態で蒸し暑かったです。

そのため、夏の期間はファミレスに行き、寝る時にはベランダに寝てたりしてました。

また、台所などがなかったので、基本外食かスーパーの弁当を買ってくるかしかできませんでした。

また、私の住んでる所には私の他に40〜50代くらいの男性が数名住んでました。

シャワーや洗濯機、トイレなどが全て共同なのでどうしても匂いが気になったりして、非常に生活してる環境がいいとは言えませんでしたね・・・

 

・休みがなくなることが多々ある

「この前に入った人がバックれたから明日よろしくね」

なんてことが多々あります。新聞業界では1日でバックれる人も平気でいます。

そんな時には休みが無くなり、急遽配達しなければならないなんてことが日常茶飯事です。

・配達よりも集金が辛い

これは結構あるあるなのですが、配達は慣れてくると地図などを見なくても簡単に配れます。

ただ、問題なのが集金です。集金というのはその名の通り、「配達しているお客さんからお金を集める」ことです。

これは大体25日あたりからスタートするのですが、一般企業は平日の5時30分頃までに集金に行かないと中々払ってくれません。

また、一般家庭の人だと、帰るのが遅かったり日にちを指定する客や意味不明な人、訳も分からない要求をしてくる人もいるので月末と月初に関しては大忙しです。

新聞奨学生になりたい方へ

新聞を読んでいる女性

正直言うとおすすめはしません。

専門学生の人なら二年間、大学生であれば四年間を新聞配達と言う苦行に消費しなければなりません。

大学生になったらサークルや飲み会などたくさんの行事があるでしょう。

ただ、それも新聞配達と言う名目で全ていけなくなります。

もちろん旅行も行けませんし、遊びに行くことすらできないかもしれないのです。

また、授業や課題などもあります。

月末には集金があり、夕刊配達があるところがほとんどです。(産経新聞以外はほとんど夕刊配達あり)

この生活を続けていくと「新聞奨学生と学生どちらがメインなのかわからない」と言う現象が起きてきます。

実際に私の友人は新聞配達が終わると、仮眠してそのまま起きれずに寝坊すると言うパターンが身についてしまい、結局学校を辞めてしまいました。

こうなってしまうと後は地獄です。

新聞奨学生というのはあくまで貫徹した際に学費を払ってもらえます。

途中で辞めてしまうと学費というのはもちろんもらえないのです。

私の場合は月に5万円が支給されるのですが、途中で辞めた時には全て返済しなければなりません。

つまり、途中でやめるとその返済に追われ借金を背負うという状態になり、

学校は辞めても新聞配達はやめれない」という最悪の状態になるのです。

中には新聞配達の従業員になった人もいます・・・

どうですか?

学校に通うために新聞奨学生という制度を利用したにも関わらず、結局は新聞奨学生という制度に利用されることになりかねないのです。

また、販売所の所長によっては辞めれないことを使い、様々な無理強いをしてくることもあります。

私自身、夏休みなどの長期休暇になると「契約をとってこい」と言われました。

もちろん、全力で拒否しましたが・・・

こんな事があるので、

新聞奨学生=奴隷制度

と言われることもあるそうです。

それでも貴方は耐えられますか?

 

まとめ

今回は新聞奨学生について書きました。

私が実際に体験した事なので全て事実です。

ちなみに卒業した頃には40人ほどいた同期は3割ほどしかいなかったです。

もちろん、販売所にもよりますが本当に運ゲーです。

実際に鬱になった人もたくさんいるので、できる事ならば親と相談して奨学金を借りることをお勧めします。

それでも無理な方が最後の手段として選ぶことをお勧めします。

若い人はまだまだ無限の可能性があります。

それを活かすも殺すも自分次第なので、少しでも参考になればと思います。

では、また。

 

 

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shou
フリーランスWebライター兼ディレクターとして活動している主がアニメや漫画に関する情報を提供していきます。