こんにちは、しょうです。
今回はパート3の続きを話していきたいと思います。
今回のパートでラストになります。
・決断

入って早々、めちゃくちゃ怒られました。w
お前は消防学校で何を学んできたんだ。それで消防士なのか。自覚が足りない。
今の私であれば軽くキレると思いますが、18で入った当時は先輩が恐ろしく怖く、また社会人として初めて働くという事だったのでこれが当たり前なのだと思ってました。
また、消防士というのは一日24時間勤務で次の日に交代という勤務体制なので朝に帰宅する事ができます。
ただ、仕事が終わっても自分自身の管轄を地図を見なくても全て把握しなければなりません。その為、仕事が終わってからは地図を見ながら車で先輩と周辺を見ながら道順などを覚えるという作業が約3時間ほど毎日のようにありました。それはもちろん残業代とかは出ません。
お昼過ぎに帰ったとしても、体はヘトヘトで家に着くと爆睡してしまい、気づくと夜になり、また次の日に朝には起きて仕事に向かうという日々が続きました。
また、仕事が終わってからも研修があったり、合同訓練などもあるなど毎日のようにサービス残業3時間みたいな感じでしたねw
訓練は体力的にも厳しいのはそうですが、現場はそれ以上に精神的に辛いものがありました。
私は火災だけではなく、救急の現場も出動してたのですが「死」という現場を常に目の当たりにします。心肺蘇生を行ったとしても正直言うと、手遅れの場合の方が多かったです。助かる命はほんのごく僅かです。
病院に着き、死亡判定を医師から告げられた後、ご家族から「最後まで処置を施していただきありがとうございました」と涙交じりの声で言われるのが非常に辛かったです。
死の最後まで隣に付き添い、結果として助けてやれなかった命。
しかしそれに対して敬意の気持ちを表されるのがなんとも言えない気持ちでした。
この感情だけは三年間慣れることはありませんでした。
しかしながら人間というのは恐ろしいものです。
一年も過ぎると人は慣れというのが出来ます。私は「死」に慣れてしまったのです。
怒られることにもすっかり慣れてしまいました。
どうせ訓練をしていても現場で訓練通り実践しても文句を言われ怒られる。これが当たり前になりました。
2年目になると部署異動があり、人も大きく変わりましたが、だんだんとやりがいを見出せなくなってきました。また、先輩の中に尊敬できる人というのが見当たりませんでした。
ある人はギャンブルに溺れ借金をし、ある人は女性関係がだらしなく職場の女性にもセクハラをするなど・・・なんでこんな人たちが消防士になれたんだろうと不思議に感じました笑
私はふと思いました。
このまま地元で消防士を続けてていいのだろうか。定年まで生まれてからこの土地しか知らずに死んでいくのだろうか。今の環境を我慢しなくちゃいけないのだろうか・・・
もしかしたら会社員であれば直ぐに辞める覚悟が出来たのかも知れません。ただ当時の私は公務員という肩書きが重くのしかかっていたので、どうしても世間体を気にしていました。
そこで私は本来、何をしたかったのだろうと考えました。
消防士にならなかったら多分東京に行って別の人生を歩んでいたのだろうか・・・
本当は東京で知らない土地を歩いて知らない人と知り合って、もっとたくさんの人と交流したかったんじゃないのか・・・
その日から、本来なりたかった自分を思い描いていきました。
そして私は遂に上司に辞めることを伝えました。
もちろん、上司からはめちゃくちゃ反対されました。親からも反対されました。
しかし、私はそんなこと何も気にも留めませんでした。
だって人生は一度きりだから。
私は決意を決める一ヶ月前に叔父が亡くなってしまいました。50代という若さで亡くなってしまった事に驚きを隠せずにいました。
人というのはいつも明日が保証されているわけでもないし、いつどういう事が起きて命が絶たれるかわからない。もしかしたら自身も火災現場で命を落とすのかもしれない。
そう考えたときに私は出来るうちに行動を始めようと思い決心したのです。
そして無事に三年間勤めてから消防士を退職したのでした・・・
最初は公務員をやめたというのが凄くマイナスに捉えられるものだと思ってました。
しかしながら、就活などを行うと意外とそうでもないし、そういう人も何人もいるということを知り何故か嬉しかったです。
公務員をやめたいと思うけどなかなか勇気が出せないっていう人もいると思います。
辞めるときにはさまざまな反感を買うことでしょう。ただ、それを恐れ、結局は自身の身を滅ぼすのであればそれは大きな間違いです。
今のご時世、決して公務員も安泰とは言えないのかもしれません。
だからこそ、やめたいとおもったときには辞めていいし決して体に無理をかけないことが重要であると感じます。
この記事で一人でも多くの方が自分のやりたいことに進んでいただければなと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
